Y染色体の解説を読んで感じた。

日本人のY染色体は世界でも特異的な多様性を持つといわれる。したがって「縄文人と弥生人との混血」のみで割り切るのは正確ではない。

おそらく、旅する人類にとって日本列島は終着駅的性格を担っていると考えられる。ここから先はないのだから、戻れぬとすれば立ち止まるほかないのである。そして折り重なっていくしかないのである。

ユ-ラシア大陸の西の端のイギリスやイベリア半島にも、同じような傾向が見られるのではないか。バスクが来て、ケルトが来て、ローマ人が来て、バンダル人が来て、ゴートが来て、サラセンが来て、ノルマンが来てという具合だ。

ゲノム分析もいいが、せっかくのツールを生かすとすれば、床屋談義の片棒を担ぐよりは、もっと気宇壮大に、これらの多様性と重畳性の全体を解き明かす方向で研究を進めてもらいたい、

その上で、生産技術上の画期、政治体制上の画期を解き明かすのは、もっと学際的にやればよい。科研費ほしさに、余りそちらのほうにでしゃばらないほうが良い。