「検証 超円高」は、不況・デフレ・円高の三社関係についてイマイチすっきりしないまま、円高の下で大企業が何をしているかという問題に移ってしまった。

ただ今日の記事でわかったのは、輸出減少の原因が円高でも、中国問題でもなく、生産の海外移転によるものだということを明らかにしている。(間接的には円高の反映でもあるが)

図表から読んでいるのでアラアラの数字にしかならないが、リーマンショック後に海外生産比率が急増している。
製造業全体で09年度31%から11年度34%と3%の増加だ。二択の比率だから国内生産は3%減少していることになる。自動車は33%から36%へ増えている。
そしていま話題の電機は44%から49%に一気に5%増えている。つまり国内工場のリストラは、不景気のためではなく海外への移転のためなのだ。その御三家がソニー・パナソニック・東芝ということになる。

政府の対応は股裂き状態だ。「円高対応緊急ファシリティ」は海外での大企業のM&Aを後押ししている。
そのいっぽうで、「昨今の円高はさらなる国内事業環境の悪化を招き、国内設備投資の縮小を招く可能性がある」(ものづくり白書)と危惧する声もある。

GDPの基幹を成す鉱工業生産が年間1%強のスピードで落ちていけば、数年後には生産の危機を迎えることは明白だ。オバマの言うように、海外に出て行く企業にはペナルティを科す、少なくとも優遇はしない、くらいの態度をとる必要がある。
民主党政権は連合を基盤とする政権であり、その故に自民党以上に大企業よりだったことは間違いない。しかし自民党も早くも財界に尻尾を振っており、期待はできない。そもそも大企業本位の流れを作った張本人が小泉だったのだから。