第二次経済対策が決まった。総事業費が1兆円あまり。このうち東日本大震災関連が2千億ほどになる。

そのうち、共産党がずっとキャンペーンを行ってきた、仮設住宅の風呂の追い炊き機能追加が総額781億円になる。たしかに大事なことだが、それにしてもえらく高いな。どういう原価計算になっているのだろう。一括発注なのだろうか。積水ハウスあたりが全取りするのだろうか。

医療再生支援が380億円だ。被災地中小企業の資金繰り支援はわずか243億円である。たしか地元信用金庫の赤字だけで1千億を越えていたのではなかったろうか。

以下は05月18日付の東海新報 の記事

仮設住宅は、県内13市町村で1万3984戸が建設された。4月27日現在の入居状況は、入居戸数1万3048戸、入居者3万444人。

追い焚き機能の工事内容は、給湯器の交換と浴槽への配管、台所リモコン交換、浴室リモコン追加、配管に伴う雑工事。

 
県復興局によると、全部の入居戸数に追い焚き機能と物置を設置した場合の推計費用は54億8000万円と見積もっている。費用は国庫負担金と、県の負担分が震災復興特例交付税として措置されるため、全額国庫で設置される。

今年2月には共産党の山下議員が風呂の改修を迫っている。

浴槽の交換をせずに追い炊き機能付きの湯沸かし器を業者に頼んで付けている人がいる▽風呂用の電気保温器は2万円程度で市販されている―などの例を突きつけ、「やる気さえあればすぐできる」と迫りました。

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これだと3万5千x1万3千=4億6千万円だ。さすがにこれでは難しいだろうが…

ちゃんと工事をするとどうなるか。


のQ&Aでは下記の通り。

うちで値段を聞いたのは、追い炊きと給湯・浴室乾燥・床暖房の3系統まで使えるもので20号機、定価26万が14万ちょっとでした。
ほかにリモコンや配管カバー、取り付け部材、換気用ふたセットが入ります。旧機械の処理代もかかります。

うちの場合は工事費も入れると25万ほどです。


ということで、まあクーラー並みだ。まとめ買いで一戸当たり20万として26億円。

これに対し県の計算だと、55億÷1万3千戸=42万円ということになる。工事の内容からするとえらく高い。
まして55億と780億ではあまりに違いすぎるが、なんなのだろう?(すみません。42万は物置こみの値段でした。写真で見るとかなりちゃちな物置で5万もしないでしょう。それを差し引けば37万ということになります。それでも相場の1.5倍です)


すみません。戸数間違えました。東海新聞の数字は岩手県の数のようです。
全国の仮設全体では約5万3千戸でした。1戸当たり37万で計算すれば、195億になります。

ところが国の予算では781億円÷5万3千戸=148万円ということになる。つまり、県の段階で2倍近くに吊り上げ、さらに国のレベルで4倍に吊り上げていることになる。

山下議員の2万円という見積りからすれば74倍に膨れ上がったわけだ。誰かが「共産党も反対は出来まい」と思って、悪乗りしているようだ。

と、かように思うのだが、如何でしょう。