田端典子の「春の唄」

老健の入所者に聞かせようと思って、昔の歌をダウンロードしている。

この人たちはだいたい昭和年号と一致した生活を送ってきたんだろうと思う。

子供のころは唱歌か流行歌、物心つくころは軍国歌謡、青春時代はNHK歌謡、30歳頃から民間放送が始まって、歌謡曲がはやり始めた。

総じて、あまり歌には恵まれない世代だったと思う。


ところで、youtubeを漁っているうちにいい歌に出会った。田端典子が歌う童謡「春の唄」である。童謡歌手のなかでは抜群に歌がうまい。女性の声は変声期がないというが、けっこう大人声だ。

ウィキペディアにも田端典子という項目はない。Youtubeのコメントに、1945年1月の生まれとあった。現在68歳だから多分まだ健在だろう。

最初はコロンビア所属だったようだが、伴久美子のB面だった。しかし伴久美子よりはるかに歌はうまい。

そのあとビクターに移ったが、こちらでも古賀さと子のB面だった。画像がいくつかアップされているが、やはりそのあたりが問題だったか、と納得させられる。

youtubeのコメントによると、その後海外留学を経てビクター・レコードに勤務とある。業界には残ったが、普通の人として暮らしたようだ。

やはり、春の唄がよい。曲も良い。おなじ「うらら、うらら」でも山本リンダとは大違いだ。高校時代の下級生の女の子に「うらら」という名前の子がいたが、レコードの出る前の生まれだ。

これは野口雨情の作詞で、本当に良い詩だ。最後が「どなたの顔さへ、みな うらら」となると、どことなしウルッとくる。

youtubeではほかに「雨降りお月」、「花かげ」が聞ける。いずれも良い演奏だ。「雨降りお月」の2番など超絶技巧だ。