太陽光発電の記事を書いていて気になったのだが、結局、原発に代わるエネルギーってなんだろうという問題は、もう少しまじめにやっておく必要がある。

赤旗も、再生可能エネルギーへの転換というが、一足飛びにそこには行かないだろうと思う。当面LNGの確保に全力を挙げることが一番だろうと思う。その際一番の問題が価格だ。
このままの貿易赤字が続いて、しかもこれから円安に振れていくとなると、10ドルを切ることを目標に安定した輸入先を確保することが最優先課題だ。
もちろんLNGはCO2 を産出するから、それでOKとはならない。最低でも何らかの再生可能エネルギーとのミックスが必要だ。

GEのCEOは風力との組み合わせを説いているが、これが日本における解決策かといわれると、どうも問題なようだ。
とにかく故障が多すぎる。何とか公団のホームページを見ると運用停止の風車があまりに多いのに驚く。
10年ほど前、近くに大型パチンコ店が出来て、小型の風車を10本あまり取り付けた。2年も経ったら半分は回らなくなり、5年ほどですべて取っ払われた。どうも風力発電は日本の気候に向いていないのではないかという感じだ。

太陽光はいわば出戻りだ。一世を風靡したものの、コスト面でアウトになった。その問題はいまだ決着がついているとはいえない。積水ハウスのセールスマンですら、元を取るのは20年以上といっている。そのあいだに買い取り法律がどうなるかも分からない。下手をすれば始末に負えない粗大ごみとなる。これでは「武士の一存」というか趣味の世界だ。

私が考えるに、日本はこれまで資源を外国に頼ってきた。これからも外国に頼って生きていけばよいのではないかと思う。三井物産がアルゼンチンのパタゴニアに風力発電を作って、その電力を液体水素にして運ぶという計画を立てている。トルエンにくっつけても良い。そして火発でLNGと混焼する。私はこれだと思う。

基本エネルギーに関する政策はままごとではすまない。そこさえ覚悟しておけば、節電・省エネと並んで自家発電はおおいに意味があるし、比率としてもけっこう稼げるのではないかと思う。

このくらいのスタンスで行くべきではないか。