前にブラームスの4番のことを書いたが、クライバーとウィーンフィルの演奏は80年のCD盤の前に79年の実況版がある。これがすごいハチャメチャで、天下のウィーンフィルが鼻面引き回されている。
CD盤はすこしそれよりおとなしくなっているが、ウィーンフィルは若き天才に参ったようだ。
88年の実況版のモーツァルトのリンツ交響曲は、ウィーンフィルが本気出している様子が伺える。とくに弦のパーツは、細かいニュアンスまでクライバーの指示を受け止め、音にしている。
カルロス・クライバー&ヒズ・オーケストラだ。まるでクリーブランド管弦楽団になったみたいだ。

そしてクライバーも、ウィーンフィルもこのあとは落ち目になっていく。