foobarの威力を試そうと思って、youtube で最高音質のこの演奏を選んだ。

この演奏はいろんな意味でミラクルである。1975年の録音で、しかも東ドイツでの録音だ。ライブ録音でオケはライプツィヒ放送交響楽団だ。ゲヴァントハウスではない。

ケーゲルという人はベルリンの壁崩壊の年、自殺したそうだ。いろいろあったのだろう。

私のブルックナーの聞きかたは一風変わっているのかもしれない。基本的にはBGMである。ブルックナーを流していると仕事がはかどる。難しいフレーズはない。実に単純な繰り返しである。
長いのはまったく苦痛でない。マーラーの長いのは苦痛だが…。静かなところはほとんど聴いていない、トランペットがガンガン鳴ると。「行くぞー、オラオラ」となる。

だからとにかく音=命である。強音の濁り、ハウリングは一番困る。高音のちょんぎれ便秘音も困る。耳が疲れるのは頭も疲れさせる。要するにうるさい音楽だから、うるさくなく聞こえてくれないと困るのである。

このケーゲル盤の演奏はそのどちらもクリアさせてくれる稀有な音源である。だから演奏の質は問わない。別にケーゲルがすばらしいとかオケの水準が高いとかは言わない。ただ私のような聞き方をする人間にとって、この演奏は音源としては最高である。