いまfidelizerが音質改善の本命として人気だ。
基本的には悪く言う人はいないようなので、私も入れてみた。
最初は度肝を抜かれる。いままで聞こえてこなかったような音が聞こえてくる。音が粒だってびっくりするほどきれいだ。一年間拭かなかった窓ガラスを拭いたようだ。
音の定位も良くなり広がりも出る。これはすばらしいソフトが出たと思っていろいろ聴いてみた。聴いているうちに、だめなものはだめだということがわかった。
もともとの音が高音がだめだと、だめさ加減がむしろシャリシャリと強調される。
そのうち大変なことが分かった。管弦楽から弦の音が消えてしまうのだ。
たとえば小沢指揮シカゴ交響楽団の「展覧会の絵」、弦の音がまったく聞こえず、ブラスバンドになってしまう。スペクトログラフを見ているとコントラバスがガンガン鳴り響いているはずなのに、耳にはまったく届かない。
このプログラムはおそらく音の立ち上がりに微分計算でエッジをかけ、強調するのだろう。それはそれでよいのだが、それは変わらない弦の持続音を犠牲にして行われるようである。
よく「芸術写真」で白黒のコントラストを強調して、毛穴の一つ一つまで見えるような超くっきりの写真があるが、あんな感じである。あるいは超高速シャッターで、飛び散る汗の粒まで見える写真である。
第一、聴いていて疲れる。高音ちょんぎれのキンキンの音とは違う疲れ方である。テレビのシャープネス調節と同じように、音源に応じて微調整できればよいのだが、それが不可能な今は、使わないほうが無難であろう。
ただこれは、foobar+WASAPI で聞いた感想なので、AudioGate や Frieve Audio+ASIO だともうすこし違ってくるかもしれない。

つけくわえると、Firefoxはまちがいなく壊れる。youtube のダウンロード・ソフトは消え、再起動しても戻らない。再インストールが必要になる。ウィルスに近いソフトである。誰かが書いていたが、オフラインのオーディオ再生専用のパソコンがあったほうがいいのかもしれない。