共産党の第5回中央委員会総会で志位委員長が報告を行っている。その中から情勢のところを見ておく。
一言で言って、政局と政治の底流とを統一して把握した優れた分析だと思う。
民主党政権が始まったとき、共産党は「過渡期の始まり」と評価した。この言葉は、今回の報告の中では使われてはいないが、やはり「過渡期」の状況がさらに進展したと見るべきであろう。
表面上は反動派の巻き返しが強まっているように見える。しかし、その支配の土台は一段とやせ細ってきている。これは行きづまった支配層が、より謀略的で凶暴な手段に打って出る危険性をはらんでいるという点では危機であるが、それを許さず、真の新しい政治をもとめる国民の声が高まっているという点ではチャンスである。
志位報告は政局の動きから説き起こしているが、我々としては、もう少し大きな流れを把握するとことからはじめるほうが分かりやすい。すなわち「過渡期状況を生み出した深部の力はいまどこにいて、どこへ向かおうとしているのか」という把握である。

それが「国民運動の昂揚の中で、注目すべき三つの特徴」という節で展開されている。
第一の特徴: 国民の政治主体化が始まっていること。
これまで政治とは距離があった広範な人々が、閉塞状況を自らの力で打破しようと自覚的に立ち上がっている
しかもそれらの課題は、まさに現在の国政の中心課題であるとし、国民的決起の二重の重要性を強調している。
第二の特徴: 国民の運動が世論を動かしつつあること。
どの問題でも国民運動が掲げている旗が、国民多数の声に発展しつつある
運動野と一般市民の距離が縮まり、悪政強行勢力が国民の中で孤立を深めているところに情勢の特徴を見ている。
第三の特徴: 支配層の真の姿が暴露されつつあること。
敵はコロコロ変わる内閣でもなければ、既得権益にしがみつく官僚どもでもない。昔風に言えば「米日反動」であり、とくに財界であること。
それぞれのたたかいを通じて、「アメリカ言いなり」「財界中心」の政治が、最大の障害になっているという自覚が広がっています。

この説の最後は以下のように結ばれている。
保守をふくむ無党派の人々と日本共産党との共同をさらに広げることこそ、日本の未来を開く最大の力であります。この力が現実の政治を動かしていることに確信を持って、さらに奮闘しようではありませんか。