バッハの無伴奏パルティータの三番をBGMで流していた。
パソコンというのは便利なもので、シェリングからウェルナー・ヒンク、ギル・シャハムと連続演奏だ。とちゅうクレーメルが入るがこれは不愉快だから飛ばそう…
とやっているうちに、とんでもない演奏が聞こえてきた。なにか歌っているようだ。人の声のように聞こえてくる。「なんやねん、こりゃぁ」と思ってプレイリストを見たら前橋汀子の演奏だった。
たぶん、どこか演歌の節回しなのだろう。「勝手口から今晩は」という感じで入ってくる。しかし下品ではない。下品ではないがかなり色っぽい。
白絹の襦袢で三つ指ついてからお床入り。その後は身もだえしつつ、燃えに燃えてエクスタシーという具合。
いまから十数年前の録音だから、数えてみれば女ざかり、芸の盛り。
楽器のせいもあるのか、実にバイオリンらしからぬというか、バイオリンらしいというか、とにかくすごい演奏だ。
これ以上は下品になるのでやめておく(もう十分に下品かな)。