IV.日本列島の基盤岩の大区分

 

 

V.地体構造区分の単元

 

VI.地体構造境界の分類

中略

 4-1)背弧海盆の両端

 背弧海盆である日本海が開裂したのは中新世である。その開裂テクトニクスについては,海洋底の地磁気縞から復元される南北展張パタンと、陸上の古地磁気データから復元されたの間に大きな不一致があった。現在では観音開きパタンは否定的である。100 km 近い厚さのプレートを回転運動させると反対側でプレートの重複・衝突が生じることになる。しかし,九州西南方の地質にはそのような証拠が見当たらない。

しかし九州西部において,西南日本の帯状配列は南北方向にずれている。おそらく八代海を南北に通過する右横ずれ断層が存在すると思われる。また朝鮮半島の東南方でも,同様に右横ずれ断層が見られる。

 4-2)トランスフォーム断層の延長

 背弧海盆の拡大に伴う変位は,その両端だけで起きるわけではない。日本海の中央部において複数の海嶺が拡大した際にいくつかの大トランスフォーム断層を生じた痕跡がある。

フォッサマグナの起源はこのトランスフォーム断層に沿った右横ずれ変位であった。南方へ押し出されたこの断層の両側は,リフト化して開き,その間に厚い地層を堆積させた。そのリフト西端の崖をなした断層が現在みる糸魚川—静岡構造線に,また東端の崖が関東構造線(柏崎—銚子線)にあたる。

 4-3)島弧前面の短縮境界

良く分からないので略

 4-4)前弧スリバーの陸側境界

 海溝に海洋プレートが大きく斜めに沈み込む場合に,海溝軸に平行な沈み込み成分が前弧域の一部を弧地殻主部から分断し側方へ移動させる。これは前弧スリバーと呼ばれる。四国と紀伊半島を含む南海前弧スリバーがその代表である。

南海前弧スリバーの陸側境界断層にあたるのが右横ずれセンスの中央構造線である。とくに豊後水道から紀伊半島中央部にかけての直線性のよいリニアメントをもつ部分は,活断層として挙動している。しかしその変位は,さほど大きくない。

 4-5)別の島弧の衝突境界

 大陸縁に成長し続ける弧—海溝系に別の島弧が衝突すると,大陸縁の弧—海溝系の地質構造に大きな変化をもたら。とくに伊豆—小笠原弧の衝突は西南日本の帯状配列を大きく湾曲させている。

東海地方の赤石裂線も伊豆小笠原弧の衝突・付加に関連した左横ずれ断層である。