我が家でステレオセットを買って、最初の頃にFMで聞いたのがアシュケナージのラフマニノフ第2番。バックはコンドラシンの指揮するオーケストラ(今度裸身と変換しやがった)だった。当然しびれますね、最初に聞いたときは。
いま考えると何にしびれたかというと、やはりステレオの響きだったんじゃなかったのかと思う。とにかく度肝を抜くほどいい音だった。テレビを横長にしたような箱に4本足がついていて、その二つのスピーカーのあいだ、ちょうど正三角形の頂点になるところに頭をおいて、体いっぱいに音波を受け止めるみたいにして聞いたものです。
それから10年、嫁さんが嫁入り道具代わりにリヒテルのレコードを持ってきた。これはあまり感心しなかった。その後は流れていれば聞くという程度。
それが最近、ツィメルマンで「さすが良いですな」と思っていたら、今度は続けざまにルビンステインを聞くことになった。最初はオーマンディー指揮フィラデルフィア管弦楽団で、当たり前にいい演奏。しかしいかにも一時代前の演奏だ。
つぎにライナー指揮シカゴ交響楽団がバックの演奏を聴いた。これが結構ぶっ飛ぶ。
巨匠ルビンステインが手玉に取られている。とにかくオーケストラが“マシーン”として半端でないのだ。音もオーマンディー盤より10年以上も前、ステレオ最初期の録音なのにオーマンディー盤をしのぐ音質だ。
決して名盤とか、決定版というのではないが、ライナー指揮シカゴ交響楽団のすごさを聞く録音だろう。