以前(今年の6月13日記事)、天然ガスの需給事情について触れ、
①アメリカが自給体制に入ったことから、供給過剰が生じており、供給そのものには問題ない。中東への極度の依存関係にある原油と違い、輸入先を選択する幅があり、エネルギー安全保障の面からも有利である。
②問題は価格であり、緊急用のスポット価格で購入しているが、これは順次長期契約化され下がっていくだろう。むしろ値崩れを起こす可能性もある。
と書いた。

スポット価格は長期契約価格の3,4倍といわれている。数字は未検証だが、もし特殊状況における価格だとすれば、今年以降は半分程度に下がると予測される。

しかし輸入額は1年以上を経た今も下がってこない。これが日本の貿易を圧迫している。どうも変だと思っていた。

そこに、吉井議員の爆弾質問。

東京電力は、子会社からLNGを対米販売価格の8~9倍の高値で購入しているという。

問題の会社は、東電の子会社「TEPCOトレーディング」と、三菱商事が共同出資し、オマーン産LNGの購入・販売権を有するセルト社。
同社は米国向けに百万BTU(英式熱量単位)あたり2ドルで販売する一方、東電には9倍も高い18ドルで販売しています(今年の実績)

この質問のすごいのは、オマーンで採掘され液化されたLNGに話が絞られていることだ。
つまり、アメリカのシェールガスでも、ヨーロッパのパイプラインでもなく、まったく同じものの船出し価格が9倍の差があるということだ。
もうひとつは三菱商事の現地子会社が、この価格操作を行っており、東電自体もこの話に絡んでいるということだ。

吉井議員は衆院消費者問題特別委員会で東電社長に問いただしたが、広瀬社長は「守秘義務があり、存じ上げていない」との答弁だった。

一体誰に対する守秘義務だろう。それは国民に対する公開義務を上回るものなのか? 
相場の9倍で商品を売りつければ、それは限りなく犯罪に近い。それも反人道的な犯罪だ。誰がその差額を懐に入れているのだろう?東電社長がそれを隠し通そうというのなら、犯人隠匿罪ではないか?

LNGの購入価格は電気料金の最大の要素である。その最大の根拠が明らかにされないなら、値上げ申請は認められないのではないだろうか。
だとしたら、そもそも政府は何を根拠に値上げを認可したのだろうか。