経済学批判要綱 (草稿集②_557)

ものすごい自画自賛が書き連ねられている。「生産力が発展すればするほど、利潤率は低下する」という法則だ。
それほどの話かいな、とも思わないでもない。

「資本が大きくなれば、総利潤は増えても増え方は減少する」ということで、剰余価値=利潤とすれば、これはごく自然な結論だ。オートメーションでロボットが導入されたりすれば、商品を作るのに必要な労働力は少なくて済むわけだから、一つの商品あたりの利潤も減る。要するに安くなるということだ。

安くても大量生産してそれが売れるなら、総体としては利潤は増える。ただ需要が一段落すれば値崩れが起きる可能性もある。新製品の開発で陳旧化してしまった商品なら、モロにアウトだ。

そういう単純な話だと思うが、なぜかマルクスは肩に力を入れる。

これは、あらゆる点で、近代の経済学の最も重要な法則であり、そしてもっとも困難な諸関係を理解するための最も本質的な法則である。それは歴史的見地から見て、最も重要な法則である。それは、その単純さにもかかわらず、これまで決して理解されたことがなく、まして意識的に言い表されたこともない法則である。

ついで資本の生産力の発展の諸相をるる述べた後、

生産諸力の発展がある一定の点にまで達すると、資本の自己増殖を措定するのではなく、それを止揚する、ということである。すなわち資本関係が労働の生産諸力の発展にとっての制限となる。そして生産の桎梏として必然的に脱ぎ捨てられる。

と話が進んでいく。

ここは「ちょっと待ってよ」と言いたくなる個所だ。これでは資本主義自動崩壊論ではないか。少し勉強して見ないと、なんとも判断しかねる。