大門議員の質問以来しばらく報道されていなかった、タックスヘイヴン問題が久しぶりに掲載された。

丸井さんという国会議員団事務局員の署名入り解説。
これがえらく難しい。

狭いコラムの枠内にぎゅっと詰め込んであるので、すこし水で薄めて読みやすくしようと思う。

タックスヘイヴンとは税金天国の意味。

なぜ税金天国なのか、どうすれば税金を逃れられるかという手口がまず分からないといけない。

①たとえばケイマンに子会社を作り、そこに投資する。この段階では税は発生しない。
②ケイマンの子会社がたとえば中国の孫会社に投資する。この段階でも税は発生しない。
③孫会社が利益を上げると、中国に対し税が発生する。これは普通に払う。
④孫会社は残余の利益をケイマンの子会社に送金する。これは税金はかからない。
⑤ケイマンの子会社は送金を受け取ることにより利益が発生する。ただしこの利益に対するケイマンの税はきわめて安い。タックスヘイヴンたるゆえんである。
⑥この子会社の利益は、さらに日本に送金され親会社の利益となる。親会社には日本政府に対して納税義務が発生する。ただし中国政府とケイマン政府に対して支払った税金分は差し引かれる。

しかしこれではケイマンに子会社を作った意味がない。そこでその税率を負けろという話になる。

これがトリガー税率と呼ばれるものだ。そもそも変な税率なのである。

単純に考えれば、子会社と親会社が連結決算して、利益に見合う法人税を払えば済む話だが、実際には法人税より10%も安い25%で設定されている。
だから、ケイマンに子会社を作るだけで企業は10%節税できることになる。

これがありていに言うとトリガー税率の中身なのだが、話がややこしいのは、この10%も安い税率でさえ、税務当局ががんばった結果の税率らしいということだ。(当面、記事を読んでもこのくらいしか分からない)

最初はタックスヘイヴンはやり放題だったようだ。国内にカネを持ち込んでも、「税金はあちらで払っていますから」と開き直れたようだ。こんなにおいしい節税法はない。

記事によると、

子会社がタックスヘイヴンにあるかないかを判定する基準となるのが「トリガー税率」と呼ばれるものです。

海外子会社の所在国に払う税率が、この税率よりも低いと、「タックスヘイヴン対策税制」の適用を受けます。

ということだ。ということは、たとえばケイマンの税率が20%だとすると、トリガー税率の適用対象となるから、25-20=5%の上乗せ納税を迫られることになる。だから実際には税率25%となるわけだ。
(そう読んだが、間違いかもしれない)

じつはこの25%というトリガー税率、菅内閣時代に20%にまで引き下げられている。理由はアジア諸国の法人税率との関係が複雑だからということになっているようだが、引き下げられたことは間違いない。

海外進出企業は法人税引き下げで儲け、さらにトリガー税率引き下げで儲けているのである。これでは海外進出を政府がそそのかしているようなものだ。そして減税で開いた穴を消費税で埋めようというのだから、亡国政権と呼ばれてもしょうがない。

参考までに、アメリカのトリガー税率は31.5%だそうだ。