橋下は以前から、大阪の交通局に異常な敵意を燃やしてきた。職員の怠慢など根拠の不明な個別の事例をあげつらって、メディアと共闘でキャンペーンを繰り広げてきた。
その理由がどうやら見えてきた。やはりカネだ。
大阪市の「統合本部」は3年後までに市営地下鉄、バス、ごみ収集、下水道管理を民営化すると決めた。

このなかで市営地下鉄が問題だ。過去7年間、黒字経営が続いている。その額は単年度で150億だ。こんな経営、いまどきめったにない。

ただ地下鉄はバスとは別経営になっていて、バスのほうは赤字になっている。本来はバス・地下鉄合わせての交通網だから、連結させるべきだろう。(もちろんそれでバスの慢性的赤字体質を糊塗してはならないが)

少なくとも、財政的な面から見て民営化の必要はまったくない。統合本部の幹部すら、「地下鉄は日銭が4億円も入る独占的事業。…超優良会社だ」と認めている。

これを売っぱらおうというのだから、ほとんど泥棒だ。

「大阪市を良くする会」の成瀬さんはこういう。

地下鉄はいま建設すれば3兆円以上かかる市民の財産です。橋下さんはそれを財界に売り渡そうとしているとしか思えません。

交通労働者バッシングの背景が見えてきた。