「ほんとうは泣きたいのに」という歌があって、さだまさしの名曲の一つだ。
察するところ、「泣くのがいやさに笑ってござる」というせりふがあって、そういう人の心の内面のひだがどうなっているだろうと、想像をめぐらせ、シチュエーションを作り上げていくことで出来た詩なのだろう。ただ夜のドライブの助手席というのは二番煎じの感がないでもないが、旋律の美しさがそれを補って余りある。
声が出なくなってからの曲で、ちょっと苦しいが、やはり本人の歌唱が良い。
女性歌手がこの曲をカヴァーしていて、思い入れたっぷりに歌っているが、正直のところシラける。
泣いちゃったんじゃ、しようがない。
心持ちは凛として、歌い方はさらりとして、一瞬のレガートとかディミニュエンドに思いをこめなければならない。