これは相当ショッキングなニュースだ。

イラク戦争は終わったもののアフガン戦争は続いている。9.11から2ヵ月後にアフガン侵攻が始まった。すでに10年以上続いている戦争だ。
おそらく戦闘の激しさというより、この長さと永遠の繰り返しが絶望感をもたらしているのだろう。
それが10年を経て、ついに精神の限界に達したということだ。

赤旗によると

米兵の自殺は、今年に入って5ヶ月間ですでに130人を上回り、1日に1人のペースとなっています。
バネッタ国防長官は「繰り返される戦地派遣、絶えず戦闘にさらされること、戦争の悲劇などが軍にストレスをもたらしている」と述べました。

自殺の決行というのは精神の究極の爆発である。これは恐るべき数だ。少なくともその背後に10倍の重症のうつ状態(自傷・他傷をふくむ)、さらにその100倍の精神・神経障害がいると予想される。つまり派遣兵士全員である。

兵士というのは、少なくともリクルートされた時点では、大多数が「健康な青年男子」である。一般社会に比べれば、はるかに対応力の高い集団である。

このままでは米軍は崩壊する。もうアフガンでの戦争は続けられない。大統領選を控えてなかなか身動きが取れないかもしれないが、どんな形であろうと、一刻も早くやめるべきだ。
少なくともやめるという選択肢が残されているだけ米国は恵まれている。アフガンの人々にはそういう選択肢は残されていない。闘って死ぬか、黙って殺されるかの選択しかない。