帝国データバンクが東海地方の企業にアンケート調査を行ない、海外進出の理由をまとめた。
47%と半数が国内需要の低迷を理由に挙げていて、これが最多だ。

たしかに庶民も苦しいが、企業も苦しいのだ。そのことは良く分かる。

ただ、こういう海外進出は80年代、90年代の海外進出とは明らかに性格を異にしていることに注目しなければならない。

以前の海外進出はいわば好況型進出であり、対米輸出にさらにドライブをかけるための迂回輸出であった。企業内の活力は有り余るほどにあり、それが海外にほとばしり出るという海外進出であった。

いまや、企業に活力なく、国内に需要なくという厳しい中での海外進出は、率直に言えば「出て行ってどうなるという見通しなし」の不況型進出である。食い詰め型進出といってもいいかもしれない。

進出ではなく漂流なのかもしれない。アジアといえどもすでにかなりの地力を蓄えている。日本におればこその優位性 は失われ、根無し草となった進出企業は現地での厳しい競争にさらられることになる。元手がなくなったら「はい、それまでよ」ということにもなりかねない。

こういった企業にとっては、日本の景気回復が本当は一番必要なはずだ。出来ることなら海外など行きたくないに決まっている。

景気をさらに冷やすような大衆課税制度や、国内産業を破滅に追い込むTPPなど誰も望まないはずだ。内需を拡大して国内経済成長を促すことが望みのはずではないか。

これ以上、経団連などに踊らされるな、と企業経営者の皆さんに警告したい。