あの天下のフィナンシャル・タイムズがツィプラスを評価するとは驚きだ。イギリスはユーロには加わっていないから、多少余裕があるのか、あるいはドイツに対していささかふくむところがあるのか…

いずれにしても、国際金融の総本山の一角からもこういう声が上がり始めている、という状況を、わが国の論者も踏まえるべきだろう。


5月14日 英フィナンシャル・タイムズのコラム By Wolfgang Munchau

国際通貨基金(IMF)と欧州連合(EU)が定めた、さらなる緊縮財政と経済改革を断行する道では、ギリシャが永遠の恐慌に苦しめられ、債務の罠(わな)から抜け出せない。

それは理論上は経済的にうまくいくかもしれないが、政治的にはほぼ確実に失敗する。

もう一つの選択肢は、ツィプラス党首が示した道筋だ。

彼は今のプログラムを撤回して一部の改革を覆し、残っている対外債務の帳消しを望んでいる。そうしてもユーロ圏からの離脱にはつながらないと主張する。

筆者はツィプラス氏が正しいと確信できないが、間違っているという確信もない。

ドイツのヴォルフガング・ショイブレ財務相は、ユーロ圏はギリシャ離脱に耐えられると確信している。しかしこの判断も、長引く誤算の連鎖の1つになる恐れがある。

筆者自身は、ギリシャが離脱を強いられたら投資家はユーロ解体に賭けて激しい攻撃に出ると思っている。

ツィプラス氏のやり方はリスクが高すぎると筆者は思う。だが、ギリシャ国民が同氏に投票する理由は分かる。ツィプラス氏の立場は、経済再生の観点を何一つ 示せない緊縮・中道路線の既成勢力より明らかに理にかなっているからだ。

今のギリシャは1930年代前半のドイツと同じだ

(最後の一言が不気味ですね)