このところツィプラスのニュースが面白い。
フランスとドイツを訪問して、政府首脳とは会えなかったが、左翼政党と会談して共感を得ている。
記者会見やインタビューの記事はなかなか説得力がある。支配層にまで一定の共感を呼んでいる。
翻って日本国内の論調を見ると、なんとも情けないくらい、銀行筋の尻馬に乗ったギリシャ・バッシングのオンパレードだ。

まずは各紙の記事から本人のセリフを抜き出してみる。1338468922


ユーロ圏の異端児、ツィプラス党首が仏独を訪問

MAY 22, 2012 BBC World

「欧州で最も危険な男」、「ユーロ圏の運命を一手に握った男」と呼ばれる。 秀麗な容姿で、元土木技術者で38才のツィプラス氏は、1974年生まれ。ネクタイを嫌い、バイクに乗ることが趣味の完璧主義者だ。

高校生の時から共産党青年連合に加入し、集会や討論に参加して、理路整然とした主張やメディアのインタビューで注目を浴びた。アテネ技術大学で土木工学を専攻した時も学生運動に専念し、全国学生連盟中央委員(95~97年)としても活動した。

ツィプラス氏は09年に急進左派連合の党首になった。その年の総選挙で、急進左派連合は「負債償還の停止、緊縮中止、金融支援の再交渉」を掲げ13議席を確保した。

ツィプラス党首、独仏訪問へ 「われわれは反欧州ではない」

2012年 05月 21日 Reuter

ツィプラス党首
は出発に先立ちロイターのインタビューに応じた。

われわれは全く反欧州勢力ではなく、欧州の社会的結束を守るために戦っている。主要勢力が緊縮策を主張すれば、欧州全体が不安定化し、ユーロ圏が崩壊する恐れもある。それと闘っているわれわれは、おそらく欧州で最も親欧州的な勢力だ。

(メルケル首相がパプリアス大統領に、「ユーロ圏から離脱するかどうか」の国民投票を行うよう提案したことについて) 
ギリシャはドイツの保護領じゃない。他のユーロ圏の国に対して、宗主国のような言動は慎むべきだ。

メルケル首相の立場は極めて孤立している。

ギリシャだけでなく、スペイン、ポルトガル、イタリア、アイルランドなど、緊縮策に基づく財政再建プランが実施されている国では、そうした政策が明らかに失敗に終わっている。

わたしが政権を取れば、ギリシャをユーロ圏内にとどめるための新たなポリシーミックスを模索する。

確かに、われわれは欧州の支援と資金が欲しい。しかし、欧州の納税者のカネを無駄にしたくはない。

これま での2度の支援は底なしのごみ箱に投じられた。それが続けば、6カ月以内に3度目の救済が必要になる。欧州の人々や指導者はその事実を認識すべきだ。


ニューヨークタイムズとのインタビュー(広瀬隆雄さんのブログより引用)

わたしの要求は、ギリシャに課せられた財政緊縮プログラムを3年間、凍結して欲しいということだ。

ドイツはギリシャ一国くらい犠牲にしても構わないと思っているかもしれない。でも若しギリシャが脱落したら、金融市場は次に血祭りにあげるター ゲットとしてスペインやイタリアに焦点を移すだけだ。

通貨ユーロは17の加盟国から構成されている。これは鎖のようにつながっている。その一番弱いリンク、すなわちギリシャが壊れたら、チェーン全体が連鎖的に壊れる。

EUはブラフをかけてきているようだが、私もポーカー・ゲームが好きだ。

ドイツでの記者会見

5月22日 ブルームバーグ

わたしはギリシャ問題について、共通の解決策を求めてドイツに来た。

わたしは問いたい。ドイツの納税者はいつまで底なしの穴を埋めるためにお金を払い続ける必要があるのか。

一見、資金はギリシャ経済に流れ込んでいるように見えるかもしれない。しかし現実には、ギリシャ国民ではなく銀行とバンカーだけが調達しているのだ。

だから緊縮策を変えることはドイツ国民の利益にもなるのだ。