先日は北京の清華大学の教授の発言として、「中国封じ込めの時代は終わった」との観測があることを伝えたが、今回はアメリカ側の「封じ込め政策は成功しないだろう」との発言が紹介されている。
米国とASEANの賢人会議で、ロイ元中国駐在大使が発言したもので、以下の通り

オバマ政権のアジア政策は「中国封じ込め」のためではない。
オバマ政権がアジアを重視するのは米経済にとって、この地域がだいじだからである。

そうした封じ込め政策はアジア各国の支持を得られず、失敗するだろう。

期せずして米中双方から「封じ込め」政策の終わりが宣言された形だが、それをまともに受け取る人はそう多くはないであろう。

ただ、「そういう方向に行かざるを得ないだろう」という歴史感覚を、双方が抱いていることは間違いない。

軍事的なせめぎ合いではなく、経済面でしのぎを削るという場面への移行が暗黙の前提となっているのだろう。そのためにアメリカが繰り出した最初のジャブがTPPという路線なのかもしれない。

ここで問題となるのは沖縄の位置づけである。なんといっても沖縄の基地群は、封じ込め政策が本当に終わりを告げるのかどうかの試金石だ。オスプレイの配備や普天間の県内移設と実質的強化が強行されるようなら、言葉とは逆に「封じ込め」戦略は強化されると判断せざるを得ない。

米中間のエールの交換に対して、日本政府も日米同盟一辺倒ではすまなくなっている。どういう立場を取るのか、一定の独自の立場を打ち出すのか注目される。