道AALA総会が終わって、ひと段落。また勉強再開。まずはたまった赤旗の固め読み。
24日の国際面。清華大学の劉教授へのインタビュー記事。

結論A: 米国はかつてのような中国封じ込め政策はとれないし、とらないだろう。
根拠1: 30年にわたる積み重ねの中で、両国は相互協力の関係を築いた。
根拠2: 米国にとって中国は「旧ソ連型の国」ではない。軍事的、イデオロギー的に米国に挑戦し、対立するという路線はとっていない。

結論B: 米国は中国を手ごわいライバルと見ているが、中国と戦うことを避けようとしている。
根拠1: 米国は中国の増強を脅威とみなし圧力をかけている。しかしこれは一種の「戦略的本能」に過ぎない。
根拠2: 米国は軍産複合体国家であり、軍事産業の維持は至上命題だ。そのために周辺の「脅威」を煽って武器輸出を行うのは「戦略」である。過剰反応する必要はない。
根拠3: 対中緊張強化は米国の「アジア回帰」政策と関連している。貿易赤字の克服のためにアジア市場の獲得をもとめている。中国を排除するTPP構想はその一環である。

大筋では間違いはないが、実体としてはもう少し緊張をはらんだ関係にあると見るべきだろう。
とくにASEAN諸国との関係悪化、切断は即中国の孤立化に結びつく。南シナ海問題の深刻さが北京にはまだ理解されていないようだ。