橋下の交通局労組への謀略事件については

「気まぐれな日々」というブログに経過が載せられている。

http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1244.html

これは現代日本で政治的でっち上げが如何に行われるかという一つの見本である。

まず最初は2月6日、テレビ朝日が「スクープ」として取り上げた。

 スクープです。大阪市交通局の労働組合が、去年の大阪市長選挙で、現職市長の支援に協力しなければ不利益があると、職員を脅すように指示していた疑いが独自の取材で明らかになりました。

 大阪市交通局の労働組合は、去年11月の市長選で、勤務時間中に現職の平松氏支援のための「知人紹介カード」を集めていたことが発覚し、橋下市長に謝罪しています。
 さらに今回、ANNが独自に入手した紹介カードの回収リストには、「非協力的な組合員がいた場合は、今後、不利益になることを本人に伝える」との指示が書き込まれていました。

 内部告発者:「正直、恐怖を覚えた。(人を脅す)やくざと言っていいくらいの団体だと思う」

 内部告発を受けた維新の会の市議が、6日朝、事実確認のため交通局に出向きました。

 大阪維新の会の市議:「はっきりとした恫喝(どうかつ)ですよね」
 大阪市交通局・総務課長:「(リストを)ざっと見る限り、(交通局に)在籍している職員。
 職員コードもほぼ間違いない」

 リストには交通局職員の3割にあたる1867人が並び、政治活動が制限されている管理職もいます。総務部しか知らないはずの非組合員のコード番号も記され、組織ぐるみの疑いが強まっています。

(ANNニュース 2012年2月6日11時49分)

この報道から分かる「事実」は以下の通り

①交通局労組が市長選挙で平松支援を強要した。(疑いがある)

②交通局労組は「知人紹介カード」を集めていた。(これは疑いではない)

③「知人紹介カード」の回収リストには「非協力的な組合員」にたいする脅迫が書き込まれていた。また総務部しか知らないはずの非組合員のコード番号も記されていた。(これも疑いではない)

④この事実が発覚し、橋本市長に謝罪した。(内容不詳だが、事実として述べられている)

⑤内部告発者が維新の会に通報し、維新の会の行動開始と連動してテレビ朝日も動いた。

これをフォローした毎日新聞は、1ヵ月後に逆の報道を出す。

3月2日付の毎日新聞(大阪)

大阪市交通局:市長選リスト「捏造」 労組が刑事告発へ

  大阪市交通局職員でつくる「大阪交通労働組合」は、リストは捏造(ねつぞう)だとして刑事告発する方針を固めた。

 リストは、市交通局職員から大阪維新の会の杉村市議に持ち込まれた。

  「知人・友人紹介カード配布回収リスト」の表題で、交通局職員約1800人の名前、職員コードなどを記載。カード配布・回収時の注意事項として「非協力的 な組合員がいた場合は、今後不利益になることを本人に伝え、それでも協力しない場合は各組合の執行委員まで連絡してください」と記されていた。

  市特別顧問の野村修也弁護士も、「現段階では組合が作成したとは信じがたい。何の目的で誰が作ったか調査する」と述べた。

(毎日新聞 2012年3月2日 大阪朝刊)

事実①については「俺が疑ったんだから」ということで、否定しようがない。②についてはこの記事には触れられていない。③については真っ向否定で、「総務部しか知らないはずの非組合員のコード番号」も、逆に捏造の根拠とされる。

④については③の流れで実質的に否定されている。ただしこれが捏造だったとすれば「誤報」ではすまない深刻な名誉侵害だ。⑤については事実として確認された。初動段階からテレビ朝日が維新の会とつるんでいたことが確認されたことになる。


何か変なねじれだが、あのナベツネが橋下をファシストとこき下ろし、その橋下の謀略事件をあおったのが朝日という構図だ。
朝日は今回の事件についてどう反省しているのだろうか。ファシズムへの重大な一歩ともなりかねない謀略事件の事実上の共犯者となったことに対し、どれほどの誠意をこめて反省するのだろうか。
朝日は戦争中、読売をしのぐ戦争礼賛論をぶち続けていた、最も戦犯性の高いメディアである。戦後は変わり身早く、エセ左翼・リベラルを気取っていたが、戦後67年経ってもいまだ本当の反省はしていないようだ。