昨年暮れに貿易赤字が赤字となったのに引き続き、1月は所得収支もふくめた経常収支が赤字となった。
これまでの黒字蓄積からすればどうということはないし、貿易というのはそもそもは収支トントンであるべきだ。
ただ困るのは、これまで黒字基調が続いてきたから、それを前提としてやってきた部門だろう。
「それがどこか」ということで、「いちばん困るのは国債の売却先を失ったアメリカではないか」という、うがった観方がある。

そこで米国債の引き受け額を調べたが、どうも正確な数が良く分からない。米財務省が国債の引き受け先を対象国別に示している。日本の残高は約1兆ドル、80兆円だ。中国はもう少し多い。

しかし財務省は100兆円超と言っているし、亀井静香氏は非公式に200兆近くと語っている。民間をあわせるといくらになるか分からない。

いずれにしても相当の額に上ることはたしかだし、日本からのドルの流入にブレーキがかかるようになると、それなりの影響が出ることも間違いないと思う。

ただ、アメリカは何といっても基軸通貨国だし、ドルに対する信頼も相対的には失われていない。むしろ外貨のユーロへの変換に向いた中国が、ふたたびドルに戻ってくるようなら、日本のドル購入が多少減ったとしてもそれで危機を迎えるということは考えにくい。

やはり経常収支の問題は輸出産業の内部留保の取り崩しにいちばん効いてくるのではないだろうか。