労働総研の小越代表理事による連載「展望なき財界の利益至上主義_経労委報告を読む」全9回が終わった。
正直期待したほどの内容はなかったが、最終回はさすがに迫力がある。

第一に、消費税引き上げをふくむ一体改革は、真の狙いは財政再建にあるのではなく。大企業の社会負担のさらなる軽減にある。
この視点は、かっちりと抑える必要がある。
これに関連して、財政困難を作り出してきたのは、財界本位の公共投資にあることを抑えるべきだと強調する
ここも大事なポイントである。

第二は、大企業はいまや多国籍企業化し、日本の国益を損なうことも気にしなくなっているということである。

上位1%の企業が輸出総額の62%を占め、上位10%で92%を占める。大企業イコール輸出企業となっている。輸出企業は多国籍企業となっている。したがって大企業=財界は多国籍企業集団となっており、日本の利益を代弁する存在ではなくなっている。

第三は、こうした大企業の姿勢こそが、労働者・国民と対立し、かつてない政治の国民からの離反と不信を蔓延させている最大の原因だということである。


第二の点に関連して、蛇足ながらTPP推進の立場に論及しておきたい。
TPPなど百害あって一理なしと思うのだが、実は千分の一理ある。いわゆる毒素条項を国際慣行とすることによって、近未来における中国との競争を有利に運びたいという思惑である。これは日本の国益にとってはマイナスなのだが、日本の国益から離脱した大企業=「米日多国籍企業複合体」にとってはプラスなのだ。