この記事は珍しく赤旗一面に載っている。
総務省の労働力調査の報道である。
非正規雇用の35%というのは実数でいうと1733万人。就業者の3人に一人である。
10年前が30%で、その後の10年で5%増えている。

非正規雇用というのはそれ自体が正規雇用と失業のあいだの曖昧な部分を統計化するので、その意味は多義的である。また団塊の世代が定年を迎えつつあるいま、それがどのように反映されているかも見ていかなくてはならないだろう。

実数である1733万人を準雇用と見るか準失業と見るかで、捉え方は違ってくるだろう。
性別で見ると、それがはっきりする。
男性では非正規は20%、女性は55%だ。しかも女性の場合、同じ非正規でも限りなく正社員に近い契約・派遣労働ではなく、限りなく失業に近いパート・アルバイトの比率が高い。
まともな職につけないという点では女性は悲惨ということができる。
しかし失業という点で言えば、男性は正規か、然らずんば完全失業かということになる。中途半端な生き残りが許されない、大変厳しい状況に置かれていることになる。
どっちを向いても真っ暗闇なのである。

いま雇用を守るということが差し迫った課題となっている。雇用を守るということには、三つの意義がある。
一つは何よりも生活を守ることだ。
第二の意義は、日本の生産を守るということだ。雇用なくして生産なし。雇用の量的減少と雇用の質の低下はそのまま日本の生産力低下に直結する。
第三の意義は、雇用は人間の尊厳の最大の根拠だということだ。人間は働き自活することによって、その尊厳を維持する。雇用の減少と劣悪化は、右翼風に言えば「日本民族の危機」だ。