どういうわけか弦楽四重奏業界は寡占状態になりがちだ。
ブッシュ四重奏団はSP時代、ブタペスト四重奏団はLP初期にレコード業界を独占していた。その後、ヨーロッパではアマデウス、アメリカではジュリアードが仕切っていた。
その後、スメタナ四重奏団が一世風靡した後はまたアルバン・ベルク四重奏団の独占状態になった。
もちろんその間にラ・サールとかメロスとかなかったわけではない。ボロディンやイタリア四重奏団もあった。ドロルツなんてえのもあったね。
どちらかといえば、わたしゃゴシゴシやるほうが好きなので、ジュリアード、クリーブランドといったアメリカの四重奏団が好きなのだが、どうも風向きが悪かった。若手でいえばパシフィカなど大好きなのだが、玄人筋にはあまり受けがよくない。
そんな中でタカーチが登場してきた。本籍はハンガリー系なのだが現住所はアメリカ、演奏スタイルもジュリアードを彷彿とさせる。一方でチェコのプラジャーク四重奏団がヨーロッパサウンドを代表する四重奏団としてのしてきた。
とにかく最近の四重奏団は東京も上海もモザイクも気が抜けたサイダーみたいで面白くない。カルテット好きはやっぱり4人でバトルをやって欲しいのである。