ダボスの世界経済フォーラムが「2012年グローバル・リスク」という報告を発表した。
この報告はユートピア(理想郷)の対極の世界「ディストピア」がやってくると警告を発している。

研究社英和辞典では、dystopia: (ユートピアに対して)ディストピア,暗黒郷,地獄郷.

小玉記者によれば、最大のリスクは①深刻な所得格差、そして②不安定な政府の財政状態、とされている。

ここまでは良いとして、これらが解決されないと

「実行可能な代案がなければ、保護主義や国家主義、ポピュリズムにあおられ、世界経済は下降の渦に巻き込まれかねない」

というのがシナリオで、ここには素直に首肯できないものがある。

つまり、“ダボスの賢人たち”も、一体改革をもとめていることになる。
さすがわが国の政府は先見の明があると言いたいところだが、残念ながら、一体改革の中身が違う。
①所得格差の解消という視点がまったく入っていない。それどころか、消費税はその逆進性により、社会保障は実質的な改悪により、①の問題をさらに深刻化することになる。

ダボスの提起する一体改革は、まずは深刻な所得格差の解消であり、それと並行して国家財政を改善していくということである。

野田首相が国際会議の場で、ここのところを取り違えて大恥をかくことがないよう祈る次第である。