11月貿易速報。まず輸入だが、総額で11%増。内訳でLPGが76%増、原油が15%増となった。これはほとんど仕方ない。いままでの原発依存のツケを当分支払わされることになる。
輸出は総額で4.5%減。内訳で電子部品が15%減、映像機器が48%減、地域別で対EUが4.6%減、対アジアが8%減となった。
ここできちっとしておかなければならないのは、貿易外収支は圧倒的な黒字になっているということだ。つまり企業が海外に生産拠点を移せばこうなるのは目に見えている。その結果はどうなるか、企業だけが儲け続け、庶民は職もなく貧困の底に突き落とされていくということである。
電子・電気機器会社でいまどき国内生産している会社などあるだろうか。いずれ輸出ゼロになってもまったく不思議ではない。正確に言えば企業は生産競争力を失ったのではなく、放棄したのだ。より大きな利潤を上げるために国内労働者を切り捨てたのだ。
日本全体の収支は決して悪くない。日本企業の国際競争力はまったく衰えていない。
どうするか、答えははっきりしている。大企業からしっかり税金をいただき、それを内需拡大に回すことだ。いやなら大企業は出て行けばよい。そのほうが良い。そのかわり海外リスクは自ら担え。