1週間ほど、イタリアとスペインにかかりっきりで、赤旗が積まれた状態になっています。後ろ髪引かれつつも、一段落とします。本日は赤旗のまとめ読み。

金正日の死去に際し、志位さんが発言している。日朝平壌宣言(02年)、6カ国共同声明(05年)を重視し外交努力を行えというもので、大変筋が通った発言だ。
平壌宣言の重要な点は、諸懸案の包括的解決という点にある。

当時、私は長距離ドライブ中でラジオのニュースを聞きながら、感慨にふけったおぼえがある。とくに金正日が拉致問題を認め、謝罪し、生存者の帰還を約束したことに対し、驚くとともに「良くそこまで踏み込んだものだ」と感じたものだ。北朝鮮側の並々ならぬ決意が伝わってきた。

ところが自宅に戻ると、家族はかんかんになって怒っている。拉致なんて許せない。それを今まで隠してきたことも許せない。国交回復なんてとんでもない、ということだ。

家族だけではない。巷中が北朝鮮への怒りに沸きかえっている。これはどうしたことだ。後から分かってきたのだが、これはテレビ報道、とくに民放の影響だ。というのも、タクシーの運ちゃんと会話をすると、私に近い見解だ。なぜなら、彼らもラジオで経過を知ったからである。

あるいは、スムーズに行けば第2陣、第3陣があったのかもしれない。交渉カードとして保留されていたのかもしれない。しかし国民の怒りはそのような交渉を許さなかった。
言ってみれば返せないような状況を作っておいて、「返せ、返せ」と迫り、結果として日朝平常宣言を無力化させ、準戦争状態に追い込んだことになる。背後で誰かがほくそ笑んでいるのだろう。

包括交渉というのは、個別イシューの枠を超えてバーゲニングを行うということである。たとえば拉致問題は、日本による強制連行と同質の課題であるから、この二つを連動させるとにっちもさっちも行かなくなる。むしろ平和課題や開発課題との取引のほうがスマートであろう。

いずれにせよ、好むと好まざるとにかかわらず日朝両国は隣人である。転居してことを済ますわけには行かない。未来永劫お付き合いしなければならないのである。
“win-win”の関係を作る以外にはないのだ。そういう点では指導者の交代はひとつの転機となりうるし、そうしなければならない。
とにかく提案が必要だ。そして提案するのはこちらの番だ。