2011年

1.05 最南端の町プンタ・アレナスでガス料金値上げに反対するデモ。3,500名が市内中心部に集結。バスターミナル,主要道を封鎖。

1.12 プンタ・アレナスで抗議活動による混乱の中,2名の若者が事故死,1名が重傷を負う。道路封鎖が再開される。その後値上げ幅の圧縮と、政府補助の増額で合意。

1.19 教育改革法が、コンセルタシオンの賛成を得て成立。キリ民党は推進の立場をとり、社会党は追随。他党も抵抗するが結局折れる。

1.22 サンティアゴ公共交通機関の料金が値上げされる。

4.05 ピニェラ大統領の支持率は42%、不支持率は49%となり11年に入って以降不支持が上回る状況が続く。

4月 チリ学生連合(CONFECH)、抗議活動への参加を呼びかける。

チリの教育予算は、ユネスコが目標として掲げるGDP比7%を大きく下回り、4%程度でしかない。OECDによると、チリは加盟国31カ国のうち教育費の国民負担が最も高い国で、その割合は41.4%に達する。ちなみに日本は34%。
大学生は高利の教育ローンを組むのが常識になっており、卒業時には、学生1人あたり平均で4万5千ドルの借金を抱える。

5.09 アイセン水力発電計画が承認される。70億ドルをかけ、パタゴニア地方の2本の川にダムを建設するプロジェクト。環境団体や地元住民を中心に抗議活動が発生。国家警察は放水車や催涙ガス弾を用いて弾圧。チリ全土で1万人以上が抗議活動に参加し,123名が逮捕,27名が負傷する。

5.12 公的教育改善を求めるデモ。約1万5千人が参加。

5.26 約2千人の高校生を含む約8千人が教育省までのデモを行い,ラビン教育大臣へ請願書を提出する。

6.01 大学と高校の封鎖行動が開始される。

6.13 封鎖された高校の数が100を越える。

6.16 教育省前で警察と学生デモが衝突。放水、催涙弾攻撃、騎馬隊による弾圧に対して学生は投石で応じ、38人が逮捕される。

6.30 民政復帰後最大規模の30万人のデモが行われる。当局発表では10万人。

7.05 ピネラ大統領、教育改革要求に対する対応策を発表。40億ドルの奨学金基金を創設するとのべる。

7.05 ピニェラ大統領の支持率は31%,不支持率は60%となった。

7.06 「国際キスの日」にちなみ、「ベサトン(キスキス)大作戦」と銘打ち、交際相手と一斉にキスをする示威運動を展開。サンティアゴ中心部のイタリア広場だけで約2000人の大学生(一部高校生も)たちが30分間キスを続けた。メディアの注目を集める。他にもゾンビの扮装など多彩なデモが展開される。

7.11 銅産業労働者1万5千人が民営化反対ストライキを決行。

8.01 ブルネス教育大臣は教育制度改革に関する新たな政府案を公表。学生側はこの提案を一蹴。

8.04 教育改革を求める学生デモと警官隊がサンチャゴ市内中心部で衝突。学生235人が拘束される。ヒンズペーター(インスペテール)内相は、大統領官邸へのデモ行進をいっさい許可しないと発表。

8.04 学生の発議による空鍋叩きが全市でおこなわれる。

8.09 学生デモ。警察発表で7万人が参加。主催者側は約15万人と発表。エンカプチャドス(覆面をした若者)の部隊がモネダ宮殿付近で警官隊と衝突。

8.10 コンセルタシオン、デモ規制は違憲だとしてヒンズペーター内相に対する弾劾決議案を提出。30日の採決で否決される。

8.14 議会が対話を提案するが、学生側はこれを拒否する。

8.17 政府は教育改革に関する提案を一部修正し,貧困層に対する経済的支援を増やす計画を公表。

8.18 「傘の更進」が行われる。真冬の雨の中を5万人の学生がデモ行進。教育機会の平等と不当利益行為の終わりを求める。

8.20 5月以来最大規模のデモ。首都だけで10万人(当局発表)が参加する。

8.24 CUT(Central Unitaria de Trabajadores)の呼びかけにより48時間ゼネスト決行。銅山労働者が48時間ゼネストを貫徹。官公労を中心に全国の8割の公務員労働者がストに入る。首都圏州の公共交通機関は参加を見合わせる。

8.24 CUTの呼びかけたデモに延べ60万人が参加(政府発表17万人)。警察は約1400名を逮捕。衝突で16歳の高校生が死亡、約150名が負傷する。

9.01 高校生に向けて発砲が行われていたことが判明。さらにゴードン警察軍長官が息子の交通違反を圧力で揉み消したことが明らかになり、大統領は自発的辞任を求める。

9.03 ピニェラ大統領が学生,教職員組合,大学長連盟の代表と4時間近くの会談。義務教育の権限を自治体から国へ移す事については政府側が拒否。

9.11 クーデター記念集会。集会後のデモに介入した約300人のエンカプチャドスと、カラビネロス(警察軍)とが衝突。ほかに全国350か所で衝突があり、逮捕者は280人におよぶ。

9.21 プロビデンシア区の二つの高校の封鎖が警察の手により解除される。

9.22 ピニェラ大統領が国連総会で演説。パレスティナの国連加盟早期実現への支持を表明する。

9.27 CONFECH,政府との対話への参加を決議。教育制度改革が明確化されるまでストライキ、封鎖、抗議デモは継続とする。

9.29 ブルネス教育大臣と大学生、教育界代表者による一回目の対話が開催される。主張は平行線。

9.29 対話と平行して学生デモ。政府発表で2万人,CONFECH 発表で15万人が参加。

9.29 ピニェラ大統領、教育予算を大幅に増額した予算案を発表。政府と学生側との交渉が開始される。学生側はあくまで教育無償化を要求。

10.04 ピニェラ大統領の支持率は30%,不支持率は63%。

10.06 全学連、政府との交渉を打ち切り。サンチアゴ・バルパライソでは大規模な衝突が発生。

10.06 国際通貨基金(IMF)、チリの財政状況を分析し、国民の諸要求の高まりに応えるためにも、「企業が支払う税率を国際水準に引き上げ、気前の良い優遇策や税制上の譲歩を減らすべき」と指摘する。

10.07 市民団体「教授会」による「国民投票」が実施される。有権者150万人が参加し、無料教育普遍化に88%が賛成した。

10.18 CUTの48時間ゼネストが開始される。Chilean national strike timeline: Oct. 18 に分刻みのタイムラインがあるが、さすがにつき合いきれない。

11.03 チリの人権団体、米州人権委員会(CIDH)に、学生に対する117件の暴行事例をあげ、警察の権力乱用を告発。

11.07 世論調査で、学生の要求に賛同する人は67%に達する。

11.11 来年度の教育予算案の審議が始まる。国会のあるバルパライソに学生ら約3万人が集まり、国会周辺をデモ行進する。