http://www.47news.jp/movie/general_politics_economy/post_5296/

10月20日、小沢一郎が自由記者クラブで会見し、TPPについてコメントしている。正確で鋭い指摘だと思う。

 

農業について

①TPP は農林水産業の分野だけの物ではない。あらゆる分野での規制の撤廃が目的だ。(これは「農家ばかり手厚くしていいのか」という質問に対する答え)

②農林水産業は一次産業であるため、生産性が他産業に比べて低い。一定の保護策をとらなければ壊滅する。

③基礎的な食料は国内で自給する。そのために、食料の生産に従事する人達の生活を国民全員で支援するというのは国の基本である。

自由貿易と国民生活

①TPPのメイン分野は農林水産業ではない。どの分野であれ、競争力に弱い分野は生活できなくなってしまう。

自由競争または自由貿易は原則的・理念的にはいいことである。しかし国民を守る対応策がなければ、国民生活は大変になってしまう。

小泉改革の二の舞

①小泉政権は雇用の、従来の日本的な仕組みを取っ払ってしまった。その結果、正規雇用、非正規雇用など格差や不安定さ、将来への不安が広がった。

②国民みんなが安心して安定して就業して生活できるということを守っていかなくちゃいけない。これは、制度の背景にある哲学や理念だ。

③これらの対応がきちんと行われないままにやられたのが小泉改革である。


この小沢発言で重要なのは、TPPを第二次日米構造協議として捉えていることである。

前回の構造協議では郵政民営化をはじめとする無理難題が押し付けられた。それを忠実に実行したのが小泉改革だった。

今回もアメリカの不景気のツケを日本にすべておっかぶせようとするのが狙いで、環太平洋とか自由貿易などというゴタクは、日米構造協議という本質を隠すカモフラージュに過ぎないということを、遠まわしに言っているのだろう。


なおこの発言が、朝日新聞では下記のように報道されている。

小沢氏、TPPに前向き 『自由貿易は日本にメリット』(以上見出し)/「自由貿易は最も日本がメリットを受ける。原則として理念的にはいいこと」と述べ、交渉参加に前向きな考えを示した。

「国民生活を守る対応策を講じないと大変なことになる」とまで述べている発言がどうして前向きなのか、記者の神経を疑う。

産経新聞は、小沢氏が“TPPに原則賛成”と報じているが、これは“自由貿易”とTPPとの完全なすり替え。

これについては小沢一郎事務所が報道を否定する発表を行っている。

今日、一部紙面等で『TPPについて「小沢氏前向き」』と報じられておりますが、それは誤りです。今の拙速な進め方では、国内産業は守れません。