すっかり風邪を引いたようだ。
何をする気も起きない。
「淡き光に」のヨウツベあさりをして一日過ごした。「淡き光に」というのは名訳であるが、本当は上品過ぎる題名だ。コリエンテス通りという高級マンションが並ぶ町の二階に居を構える超高級娼婦の歌だ。大正末から昭和はじめの時代だ。昭和元年全国の電話加入数が50万台を突破したという記録がある。電話があって高級電気蓄音機があって(それもビクトローラだ)という家など、たぶん静岡でも両手で足りるくらいではなかったろうか。
メディア・ルスというのは電球を半分消して、仄明かりの状態にすること。「夜目遠目傘のうち」といって、これなら年もしわも隠せる。後はシンネンムッチリ、という次第。
当然、本来なら女性が歌う歌だが、どう歌うかとなると難しい。上品過ぎてもだめだし、港町の女のように下品になっても困る。どのくらいならよいかというと、それは殿方のお好みで変わってくる。
ということで、結局男性が歌う歌になってしまった。