今日の赤旗に、非常に分かりやすいグラフがあった。

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年度ごとに山谷はあるが、この20年の全体の動きを見ると、所得税が横ばいで法人税が半分になってその分を消費税が穴埋めしたことになる。

これは数字でも裏付けられている。89年度の法人税をそのまま維持したとすれば、累計の差額は223兆円となる。企業はその分の「合法的脱税」に成功したことになる。ではそれを誰が払ったか、「消費税」の累計は237兆円だ。これでぴったり計算が合う。ついでに言えば、これは企業の内部留保2百数十兆円ともぴったり符合する。

これで単純に分かることは、消費税を5%から10%に上げれば法人税はただになるということである。
つまり企業は法人税をただにしたいから、その分の消費税を上げろと主張していることになる。

これが実現すれば89年に所得税と法人税の二本柱だった税収体系が、所得税と消費税の二本柱という構造に変わるということだ。それは日本がケイマン並みのタックス・ヘヴンに変身するということだ。

企業は法人税の減税を「資本蓄積」のためと説明してきた。単純に考えれば、消費税を上げて法人税をただにすれば、企業の内部留保が500兆円を超えて増える結果となる。消費税引き上げの目的は、つまるところ、そういうことになる。

これが長期の景気にとってどのような役割を果たすか、誰が考えても結果は明らかだ。政府がこの問題について原則を明らかにしない限り、つまり法人税減税は行わないという宣言をしない限り、提案に説得力はない。

最近思うのだが、大企業というのはほんとうに日本に必要なのだろうか。もちろんいまはなんだかんだといってもメリットは大きい。しかし生産拠点が海外に全面的に移行して、税金もまったく払わないということになったら、日本にとって大企業に残ってもらうメリットがあるのだろうか。
むしろ、海外の会社が日本で商売してもらうのと同じように、きちっと契約をして、ギブアンドテークの形で進めたほうが好いのではないだろうか。そのさい、国内資産は日本国の資産として管理し、勝手な売買を許さない。
海外生産比率が6割を超えれば、円高はむしろ追風のはずである。それでウィン・ウィンの関係を作って、日本経済はかなり収縮するだろうが、そのぶん人口も減っていくから、そこそこアパートの大家くらいの生活はできるのではないか。