昨日は東北大震災から半年の記念日でした。
いまだ東北と日本全体が、震災からの復旧も済んでいない状態ですが、国民一丸となってがんばろうという張り詰めた気持ちが徐々に醒めてきて、何か秋風が吹く感じになってきています。
政府も交代し、右の中継ぎ投手が登場しました。

1年前、菅首相が登場したときと極めて政治状況は似ています。親米・親財界を機軸とし、「一体改革」を強力に推し進めるというスタンスは、基本的にはまったく変わりありません。
ただ親自公、親極右の方向があらたに付け加わっており、より国民の願いと逆行する布陣となっています。しかし実態としては反小沢で野合した集団であり、野田首相の思惑通りにことが運ぶとは限りません。
いずれにせよ、国民の闘いの如何により情勢が動いていく可能性が高いと思います。

日本国民は、この半年間の経験でものすごく学びました。政府や財界や権威というものに向き合い、場面によってはこれを押し返しました。政府は1年前に戻っても、国民は1年前にはもう戻りません。

しかし国民の戦意は、その矛先をどう向けるかで必ずしも一致していません。とくに国際経済が波乱含みの状況になってくると、これを利用したさまざまなイデオロギーがメディアを通じて流されてくると思います。

今はおそらく刈り取りの季節だと思います。国民のあいだに起こった無数の運動を、どれだけ継続的な組織的な連帯に結実させることができるか、これがメディア支配の貫徹を阻止する最大の道です。

まず大震災復旧に向け日本中が一体となって行ったさまざまな活動の教訓を語り合うことが大事です。さまざまなシンポジウム、パネル・ディスカッションが旺盛に展開されるべきでしょう。
そのうえで、これに対して政府や財界がどう動いたのかを整理し、実践から得られた教訓とつき合わせ再評価することが必要です。
そのなかから、新しい日本の国づくりに向けた政策がいかにあるべきかを共通の認識として形成することが大事です。

ようするにがんばり疲れの最大の克服法は、学習と組織です。蛇足ながら最良の学習資料は「日刊赤旗」です。