喜田さんというかたが「阪神・淡路大震災を振り返る」と題して赤旗に寄稿しています。
短い文章の中に Facts がぎっしり詰まっています。いくつかの数字を拾っておきたいと思います。

“復興”事業に関して
*震災後10年間で国・自治体が投じた復興事業費は16兆円。その6割10兆円が大型開発事業に注ぎ込まれた。
*“復興”の目玉、神戸空港で2千億の借金が残った。09年から償還が始まったが、まったく財源はない。新たな借金と別会計資金の流用でしのいでいるが、運営そのものも赤字が続いており、いずれ破綻するのは明らかである。
*長田区の再開発には3千億円がつぎ込まれた。いまや軒並みシャッター通りとなっている。

自助努力の押付け
村山内閣は「個人補償は私有財産制の下では認められない。生活再建は自助努力で」との方針をとった。
 被災者には資金貸し出し以外の補償はなかった。したがって資金を受給した人たちの多くが、二重債務者となった。
*災害援護資金は5万6千人に貸し出された。06年に完済予定であったが、現在も1万件以上が返済中である。最高限度350万円という涙金だが、それでも返す側には重くのしかかっていることが伺われる。
*業者向け緊急災害復旧資金は4万7千件が利用。そのうち7千件が返済不能に陥っている。

二重ローンに関して
*持ち家を失った被災者の1/3が自宅再建を断念した。
*残りの2/3は住宅金融公庫などの被災者向けローンで自宅を再建した。このうち2500件が返済不能となり、家を手放した。
*他の人は順調か?
被災者ネットワーク事務局長の石田さんの談話が載っている。

最初は、少しは国からお金が出るやろと思っていましたが、えらい間違いでした。私たちには何もありませんでした。私も再建住宅のローンを月10万円返していて、97歳まで続きます。生命保険も解約し、国保料を払えないときもありました。

ちなみに石田さんは現在75歳だ。2400万を年利2%40年返済で借りると大体倍になる。これを月割りすると10万という見当だ。世間一般ならそんなものだと思うが、これではまったく被災者支援になっていない。
端的に言ってあれだけ集めた義捐金は何に使われたのかと思う。自助・共助・公助というが、公助が結果としてゼロだったことに最大の問題がありそうだ。

いっそ神戸空港や長田区のシャッター通りを、ユネスコに申請して「負の遺産」に登録してもらったらどうだろう。まんなかに15年前の神戸市長の銅像を立てて、石つぶてを置いておいて「ご自由にぶつけてください」と看板を立てるとか…