ついにECの危機がイタリア・スペインにも波及した。ユーロ導入に伴い、ドイツとフランスの金融資本が大量の貸し込みを行ったのが焦げ付き、ついに燃え上がり始めたという感がある。

このなかでイギリスの金融資本の荒業が報道された。さすがはサッチャリズムの本家、やることが半端ではない。
①欧州最大手のHSBCが2年間で3万人を削減すると発表。これは全従業員の1割に当たる。
②このリストラで20億ユーロを削減する予定。
③HSBCがリストラ計画を発表した日、株価は4.5%上昇した。
④このほかバークレイ銀行は1400人をすでに解雇、年内に3000人を削減する計画。ロイズTSBは3年間で1万5千人を削減する方針。これは全従業員の14%に相当。
⑤さらに欧州各国の金融機関の人員削減を合計すると6万人を超える規模となっている。

この人員削減は金融市場の先行き不透明感や、自己資本強化などの金融規制を口実としている。
しかし
⑥HSBCの上半期利益は前年同期から16億増えて62億ユーロとなっている。
⑦ロンドン金融街で昨年度158億ユーロが重役+トレーダーに支払われた。これはリーマンショック直前の水準と比べ23億ユーロの増加に当たる。

であり、まったくの便乗首切り。ソニーの会長はこのやり方を学んでいるのであろう。しかし切る相手はまったく異なる。片やこれまで肩で風切って歩いてきた銀行員であり、もう一方はため息が出るほどの低賃金と引き換えに、身も心も会社に捧げ尽くしてきた臨時工である。