帝国データバンクの調べによれば、被災地三県+山形の9銀行で“貸倒引当金繰り入れ積み増し額”が984億円に達した。これは貸出残高に対して0.92%を占める。
ということだが、“貸倒引当金繰り入れ積み増し”というのが良くわからない。ネットで調べると次のような記載があった。

マネー用語辞典

不良債権を処理したことにより、その期の損益計算書に算出される損失額のこと。

つまり貸倒金のことだ。それをどうしてむずかしく言うかというと、その処理の方法の違いによるものだということだ。

処理の方法としては、

①間接償却: 倒産などで債権回収がまったく出来ないと判断された債権を資産から差し引き、貸借対照表(バランスシート)上で処理を行う処理法。

②引当て: 経営破綻となる懸念がある取引き先などに対する貸し出しを資産に残したまま、将来の経営破綻に備えて事前に費用として貸倒引当金計上する処理法。

③直接償却: 民事再生法などの法的整理債権放棄などの私的整理による処理法。

他にも「不良債権の売却」などがある。

この内の②の処理をした場合、“貸倒引当金繰り入れ積み増し”という表現になるわけで、気分としては「焦げ付いてはいるがまだ燃え尽きてはいない」というニュアンス。実質的に貸倒れとなっていることに変わりない。

焦げ付き率1%というのがどのくらい危険なのかはよく分からないが、地銀にとって1千億円という数そのものはやはり尋常ではない。七十七銀行、岩手銀行など大手でさえこうだから、信金・信組が存亡の危機に立たされているのは間違いないだろう。