厚労省の国民生活基礎調査が発表された。
赤旗の報道では世帯当たりの所得が15年間に114万円も「ガタ減り」したとされている。
ただしこの間に核家族化と高齢化が進行しており、世帯の概念はかなり変わってきているので、「一概には言えないな」と思ったら、さすがに「児童のいる世帯」の比較も同時に出している。これだと減少幅は84万円だ。いずれにしてもありがたくない数字である。
もっともこれは年俸8億円の社長までふくめての平均だから、普通の日本人世帯がどうなっているかは所得階層別で最多の階層を見る必要がある。94年の最多階層は300~400万円だった。10年は200万~300万円台に移っている。これでみても100万円の年収減は明らかだ。
100万円の減少といっても、年収1千万の人が100万減ったわけではない。月給で言えば30万円の給料が20万に減った計算だ。これは生活保護水準ではないか。
この間GDPはどうなっているか。実質GDPで見ると96年が492兆円、10年が540兆円で約50兆円の増加となっている。ドル換算でも、購買力平価換算でも少なくともこれだけの収入減少を説明できるような指標はない。

では金はどこへ行ったのか?
それを示唆するのが共産党佐々木議員の作成した表である。

財務金融委員会配付資料1. 2008年2月19日 日本共産党 佐々木憲昭

国民所得、雇用者報酬、企業所得と家計の可処分所得、貯蓄の推移

(単位:兆円)

この表で96年と06年を比べると、次のことが読める。
①国民所得は6兆円減った。
②雇用者所得は10兆円減った。
③企業所得は16兆円増えた。
④雇用者所得の減少は貯蓄の減少をもたらした。庶民の懐はすっからかんである。
ただしここには当然08年リーマンショックの影響はふくまれない。