不勉強で知りませんでしたが、信金・信組などの金融機関は協同組織金融機関と呼ばれるのだそうです。赤旗の解説によると、組合会員が出資し、会員の相互扶助を基本理念とする非営利法人を総称するのだそうです。各種銀行は利潤追求を第一義目的とする株式会社経営であり、両者は理念的には峻別されています。
協同組織金融機関には信金・信組のほか労働金庫、農協、漁協などがふくまれます。

(非営利・協同などというと、一昔前に民医連で流行った標語を思い出してしまいます。危うく綱領にまで入れられそうになった言葉ですが、要するに目標概念ではなく法的な枠組み概念に過ぎないのです。これについてはわたしの論文集「非営利ではなく反営利を,協同ではなく統一ををご参照ください)

と、前置きが長くなりましたが、静岡大学鳥畑教授によると、宮城県内被災地の信金・信組では返済猶予の申請が殺到し、貸出額の2割に達しているそうです。
このうち半分が最終的に返済不能となったとすると、鳥畑教授の計算では信金・信組がこれを取り戻すためには平均35年間かかることになります。これは死刑宣告に等しい状況です。
これを救うには債権放棄や免責などの措置が不可欠ですが、これをめぐって二つの批判があるそうです。
ひとつは、企業の失敗は自己責任でありこれを救うのは「モラル・ハザード」だという批判です。しかし東電と信金・信組は違います。誰が見たって、向こう35年間、逆さにしても鼻血も出ない状況なのは明らかです。
もうひとつは被災企業間の公平性が損なわれるという批判です。しかし、これも現場を見れば明らかなとおり、地域復興の金融ツールとして信金・信組の役割は決定的です。また相互扶助を基本理念とする非営利法人を、一般企業と同列に置くのが公平性の明示とは言い切れないでしょう。