毎日新聞の特ダネ  三沢耕平記者の署名入り記事だ。

 政府の支援策の前提となった東電の財務試算が、毎日新聞が入手した内部資料で明らかになった。
 ①賠償総額を10兆円と仮定し、これに火力発電切り替えコストを上乗せする。
 ②電気料金を16%(一般家庭の場合月額1000円程度) 値上げして東電に収益を確保させる。
 ③東電はこの収益を原発事故の賠償に回す。

 試算によると、12年3月期から年2兆円の賠償費用を5年間計上。廃炉費用も2年間で1兆円を計上する。これに年約9000億~1兆円の火発燃料費が上乗せされる。

 電気料収入は約4.6兆円から約5.8兆円に増加。15年には1735億円の最終黒字を確保するシナリオだ。金融機関や社債権者への支払利息は据え置き、株主配当も19年の再開を見込む。

これって賠償というんでしょうかね。さらに銀行からの融資、株、電力債はすべて満額保障どころか利息までつけるというのだから、図々しいにもほどがある。これで株価が一気に上がったわけだ。

 今後は「経営・財務調査委員会」による資産査定が東電の「聖域」にどこまで切り込むかが注目される。
 東電を電力事業部門と債務を引き継ぐ部門に切り分ける「新旧分離」や「発送電分離」など、事実上の東電解体論 にも発展しそうだ。

と書いてあるが、とても発展しそうにはない。

くどいようだが東電は一民間企業だ。その企業が債務超過に陥っている。破たん処理を速やかに行わなくてはならない。いろいろな意味で、これがけじめだ。
問題は二つあって、ひとつは電力という公共財を扱う会社だということ、もうひとつは地域独占会社で、代替をもとめるのが困難ということである。
しかしそれらのことは破たん処理を不可能とするわけではなく、その過程で配慮が必要だということ、国と政府が最終責任を負わなければならないということを意味するに過ぎない。
"too big to fail "は問題ではない(経団連にとってはこれこそが大問題だろうが…)。