被災地では、金融機関も甚大な被害を被っている。復興にあたっては、重要な窓口となるだけに、優先的な支援が必要だ。そこで融資残高、つまり貸し倒れや焦げ付きになりかねない金額がどのくらいなのかを把握しなければならない。
金融庁が26日発表した集計結果を見てみる。これは三県沿岸部の39区市町村に立地する都銀・地銀・信金・信用組合・労働金庫の店舗を対象としたものである。
1.残高の総額
去年9月末時点の残高は合計2兆8千億円。このうち津波の浸水地域と第一原発20キロ県内の営業店舗に限定すると1兆2千億円。さらにこのうち中小企業向けは6千億、住宅ローンが4千億円となっている。大企業・中堅企業向けは600億円とわずかにとどまる。
2.三県の8地銀の3月度決算
金融庁の集計とは別に三県の8地銀の3月度決算が出た。
合計で500億に近い赤字となった。震災関連の不良債権処理費用は750億円、直接震災と関係ない不良債権も含めると1千億近くに達する。隠れ不良債権ははるかに多いと予想される。

金詰りは予想以上に深刻で、まさに存亡の危機だ。とりあえず債務凍結・肩代わりと政府からの金融支援がなければ、住民も金融機関も共倒れとなる。それこそ銀行協会の言う「金融パニック」そのものではないか。