療養という活動は療養力を身につける活動だ、とふと思った。障害児や障害者を論じる際には発達とか発展 という考えが押し出されるが、どうも病者の場合これらの言葉ではしっくりこない。拙著「療養権の考察」では、 「病を持ちながらも自己を発展させていく活動」と表現したが、いかにも生硬で分かりにくい。 療養活動は個別の闘病活動を基礎とし、他者の援護を受けつつ自立をめざす社会活動である。しかし人間的活動としては学習・労働・生活と深く結びついて「生きる力」を蓄え、多彩な個性へと結び付けていく活動で ある。生きる力のひとつとしての「療養力」の陶冶こそは療養活動の究極の目的である。 それでは「療養力」とはなんだろう。その根っこにある「生きる力」とはなんだろう。それらは普通に使われる「生命力・生活力・活力・行動力」とはどう違うのだろう。