大震災なのに
大震災を横目に、相変わらず貧富の差が拡大している。勝ち組でいうと5大銀行。3月期決算で連結純利益 が1兆8千億円に達した。前期比56%の増加である。
これは通常の資金利益ではなく、国債などの債券売買益によるものである。 銀行資金は経済成長には回っていないわけだから、結局は回りまわって国民の懐から搾り取られる仕掛けで ある。成長率0%、ゼロサムの世界だから、企業のもうけは国民の貧困化とイコールになる。
負け組みは労働者だ。総務省の第一四半期労働力調査によると、正規の職員・従業員は前年同期比53万人減の3164万人となった。一方非正規雇用は103万人増の1739万人に達した。これには東北3県はふく まれていない。
大震災+“構造改革”という災難
このたびの大震災は、阪神大地震と比べると規模や形態などさまざまな差があるが、最大の違いはこれが国民の貧困化の進行の中で起きていることだ。“泣きっ面に蜂”という具合である。
災難を跳ね返し、立ち直っていく地域の力が極端に 落ちている。自助力がほとんど期待できないのが実情である。
改革モラトリアムの宣言を
緊急避難的な措置にせよ、構造改革をさらに推し進めるような施策はただちに停止し、一種のモラトリアムを宣言すべきである。 少なくともTPP参加をふくむ新成長戦略、社会保障と税の一体改革は、1年程度に時期を区切って凍結を宣 言すべきだ。