各界の意見で国民連合政府構想を補強してみると、かなりその外形がすっきりしてくる。

1.国民連合政府の性格

まずその目標としては、戦争法を破棄するだけでなく、戦争法を成立させる過程で行われたさまざまな立憲主義、議会制民主主義の破壊を修復し、近代政治の本来のあり方に戻すことである。

そのためには閣議決定の破棄にとどまらず、内閣法制局の再確立、防衛省への統制、機密範囲の制限、自衛隊出動基準の厳密化などさまざまな法的手立てが必要となる。

これらについては、専門家の合意を受けてその内容を確定していく必要がある。

国民連合政府=内閣はこれらの手続きを完了した後、選挙管理内閣に移行する。したがってこの政府は暫定的な性格を持つ。

国民連合政府が成立するためには選挙での勝利が必要であり、そのためには野党の協力が必要である。

2.野党協力の一致点

野党協力の到達点は9月18日の野党党首会談での合意である。すなわち「どういう事態になっても、今後とも憲法の立憲主義・平和主義・民主主義を守るために協力して行動する」という確認である。

この確認の重みは「どういう事態になっても、今後とも」という言葉にある。「立憲主義・平和主義・民主主義」が現に毀損された以上、これを元に復することは、確認の延長上にある。

もう一つは、この言葉が闘いの中で「大義、責務」などの言葉を内に含んで発せられていることである。

この確認を守ることは、野党共闘に加わったすべての政党にとって存在価値をかけた大義であり、国民から課せられた責務なのである。

3.野党は主人公にならなくてはならない

野党は議会の中では少数派である。しかし少数派であることによって立憲主義・民主主義の主人公となっている。

野党は今や国民の中では多数派である。野党は政府を握ることを恐れてはならない。多数派の声を代表し政府を握ることにより、立憲主義・民主主義を守らなければならない。

もしそれが出来なければ、野党は国民を裏切ることになり、立憲主義・民主主義は野党とともに死んでしまうことになる。