各界意見の紹介が始まっている。その中から国民連合政府に具体的に言及した部分を拾ってみた。

「立憲デモクラシーの会」の中野晃一さん

石川健二東大教授は「戦争法強行は法学的に見て“クーデター”だという。したがって国民連合政府の任務はこの事態を正すことにある。それは法を廃案にするだけで済む問題ではない。

野党共闘は最初は頼りなかったが、次第に腰が定まった。それにより抵抗運動が盛り上がった。それをさらに発展させることには大義がある。(この辺は現場感覚でしょうね)

野党共闘の積み上げについては25日の街頭演説で志位委員長が明らかにしている。
(戦争法案が審議入りして以降)衆議院段階で2回、参議院段階で4回、合計6回の野党党首会談をやった。「強引な採決に反対する」「法案の成立を阻止する」などで結束し、最後は、内閣不信任案や問責決議案を共同提出した。
18日の野党党首会談では、「どういう事態になっても、今後とも憲法の立憲主義・平和主義・民主主義を守るために協力して行動する」ということを確認した。
…戦後かつてない新しい国民運動の発展、それに背中を押していただいての私たち野党の共闘、その二つは大きな財産となるだろう。

日本学術会議前会長の広瀬清吾さん

「安全保障関連法に反対する学者の会」の発起人代表を務める人。この人は会の発足式での挨拶で、これからの運動を「歴史上はじめての市民革命的大改革」と呼んでいる。その内容は以下のとおり。

反対運動を豊かに発展させ、国民多数の意思を国会の多数にし、そこに立つ政権を誕生させ、安保法を廃止し、閣議決定を撤回させる。

この流れを全体として“市民革命”的大改革と表現している。かなり本質をついた発言だろうと思う。安保法が「クーデター」ならば、これを廃止することは「革命」だということになる。

小林節さん

この人は色々なところで喋っているが、27日の赤旗のインタビュ-から拾っておく。

私は初めて、日本で民主革命が起きるのではないかという実感を持っています。…「国民連合政府」ができれば、閣議決定を白紙に戻したうえで、戦争法を廃止し、しばらく政権を担当し、いろんな分野、課題で自民党政治を完全に終わらせて欲しい。自民党政治に一緒にとどめを刺していきましょう。

ということで、「呼びかけ」の範囲を超えてもう少し先まで見ている。ただここは「自制」が必要なところでもある。それにしても無党派の人は威勢が良い。我々はなかなか「革命」という言葉は使えない。

4面には徳島での講演が紹介されていて、さらに威勢がいい。「(次は)政権交代だ! それ(国民連合政府)以外に方法はない!」 思わず一人で拍手。

石川裕一郎さん(憲法学者)

今回の運動のなかで、日本の民主主義は、“ひとつ上のステージ”に上った。それは専門家、一般人がさまざまな情報を交換し、議論したためだ。

そのひとつ上のステージで「呼びかけ」が出されたのだから、それについてもひとつ上のステージで議論しよう。それは各野党が妥協可能な点をそれぞれの専門領域において検討し、具体的な提言を行うことである。

政党を上から目線で批判したり、どうせ野党はまとまらないと切り捨ててはいけない。

ということで、1.この間の野党共闘の前進(積み上げ)の意義をしっかり整理して捉え、その先に新たな共闘のあり方を模索すること。2.国民連合政府を踏み絵にして迫るのではなく、野党共闘のさらなるステップアップを最大の獲得目標とすること、3.そのためのひとつの叩き台として「国民連合政府」構想を最大限活用すること、を骨子としている。ややまどろっこしいようだが、たしかに正論である。

「あすわか」会共同代表の黒澤いつきさん

この闘いは「近代国家」を守る闘いであり、「近代の価値」を守る闘いだ。これからは立憲主義を取り戻す闘いになる。

私たちの悔しさには二つある。ひとつは戦争法の成立を許してしまったことだが、もうひとつは選挙で与党の当選を許してしまったことだ。いまや選挙で勝つことが安倍自公政権を引きずり下ろすことになるという状況かはっきり見えてきた。

各野党には、まず、この国民の闘いに応じること、国民のための政治をする覚悟を示すことを求めたい。

志位さんの言葉にも黒澤さんの言葉にも、しばしば「覚悟」という言葉が飛び出す。たしかに「国民連合政府」という構想のキーワードは「覚悟」なのかもしれない。

中川律さん(憲法学者)

「成立」の後も多くの国民が行動し続けていることは、日本の民主主義にとって非常に画期的だ。継続的な活動が必要だ。

国民の声を国政に反映させるためには有権者への選択肢の提示が必要だ。小選挙区制のもとでは、野党が協力して選択肢を国民に提示するのが有効な手段である。

元共同通信社の丸山重威さん

安倍政権の行動は「壊憲クーデター」である。憲法、国民の声、国会手続きが無視されたからだ。(国民連合政府への具体的言及なし)

原水協事務局長の安井さん

まあ、時期遅れの暑中見舞いの葉書みたいなものなので省略。