自宅の奥様用パソコンが壊れて、私のパソコンが持ち出された。したがって家では読書するしかない。つんどく本を消化するチャンスだ。

まず末廣昭著「タイ: 開発と民主主義」。岩波新書で93年発行だ。第1刷としか書いてないから発刊早々に買ったもののようだ。

いい本だ。古いけれど最近の流れまで分かる。

タイといえば、何といっても時代錯誤のクーデターが平気で起きる国としてミラクルだ。しかも国王が戦前の天皇みたいな権威を持っていて、クーデターの背後にはつねに国王がいるという構図も信じがたい。

しかも周囲のASEAN諸国がまるで腫れ物にでも触れるように沈黙を守る。かりそめにもクーデターですよ。それなのにアメリカも日本も非難したことがない。あれだけビルマには文句言っているのに、ダブル・スタンダードじゃぁありませんか。白黒はっきりさせるべき日本共産党も、ことタイに限っては煮え切らない。

そういうウツウツとした気分は、この本を読むとだいぶ取れる。しかしなお取れない部分もある、というのが率直なところです。