なんというか、想像を絶する指揮者というのがいるのだ。今日それを初めて見た。
なんというか、演奏のじゃまをするのだ。
ばれないように書くのがとてもつらいのだが、
たとえば野球の始球式にいろいろ有名だったり、そうでなかったりする人が登場する。一番バッターが打席に入って空振りするのが礼儀になっているが、この指揮者ときたら空振りをさせないのだ。
…どうも違うな、
音符や休止符の長さを変えてしまうので、たとえば弦楽器だと弓の長さが足りなくなってしまう。弦楽器というのは弦を弓でこすって音を出すから、擦らないと音は出ない。だから音が切れてしまう。
これが素人の“指揮者”だったりすると、楽団の方も承知しているから、遅めに弦を動かして余力を残す。あるいはコンマスが合図を送ってボウイングを切り返す。管楽器なら第二奏者にバトンタッチする。
しかし相手がプロだと思えば、まさかそんなことは考えない。プログラムを見ると、この指揮者はけっこうそれなりにキャリアがあるように書かれている。ただし国内での指揮の経歴は書かれていない。
おそらくは指揮力以外の力に優れているのだろう。それと、おのれの能力を信じる心にきわめて長けているのだろうと思う。

私が思うには、指揮者というのはエアー打楽器の奏者みたいなもので、リズムとテンポを司るのが第一の役割だ。後は第一バイオリンの音量バランスを調整していけば良い。他のセクションは適当にやってくれる。
とにかく余分なことはしないで、しっかりリズムを刻めよ。それができないなら、「名指揮者」気分にならずに指揮棒持ったら。