東芝問題で、赤旗の報道が異常に慎重だ。
今日からの連載でようやく「粉飾決算」の表現を取り入れた。
そしてウェスティングハウスの買収が、経営危機の根っこにあることを指摘した。
しかしこれはすでに1年以上も前から広く知られていることであり、第三者委員会報告はそのトバ口でストップしていることは明らかだ。
問題は「2006年の買収劇の際に何があったのか」だ。
とくにウェスティングハウス社の持つコア技術がどのように扱われているのかということだ。コア技術とは言うまでもなく軍事技術である。原潜の原子炉も原子力空母の原子炉もすべてWH社製である。それをアメリカが手放すことなどありえない。とすれば、東芝は買ったのではなく「賜った」のだ。もちろんおまけ付きではあったろうが。


原子力空母・原潜とWH原子炉の関係

軍事オタク情報が飛び交っている。分かる範囲でまとめておくと、以下のようになる。

ウェスティングハウスの記事

1996年、防衛産業部門のウェスティングハウス・エレクトロニック・システムズをノースロップ・グラマンに30億ドルで売却。同部門はノースロップ・グラマン・エレクトロニック・システムとなる。

1998年、最後まで残っていた商業用原子力部門を英国核燃料会社(BNFL)に売却。

ウィキペディアではこうなっており、この記載から言うと軍事用原子力部門はウェスティングハウス・エレクトロニック・システムズに移行したと考えられる。

原子力空母・原潜の記事

航空軍事用語辞典++

空母エンタープライズ: ウェスティングハウス A2W加圧水型原子炉×8基 (出力280,000hp)

空母ニミッツ(級): 1975年就役。同型艦最新艦は2009年就役の「ジョージ・ブッシュ」 ウェスティングハウス A4W加圧水型原子炉×2基 (出力65,000hp/48MW)

空母ジェラルド・フォード: 次世代空母。2015年に竣工・就役の予定。ウェスティングハウス A1B加圧水型原子炉×2基

空母に搭載している原子炉は、出力調整が可能な原子炉です。スロットルのように、「15パーセント臨界」、「50パーセント臨界」などの調整が可能で、必 要な電力量に応じて、出力を自由に変えられるのです。商業用原子炉とは、比較にならないほど、高度なテクノロジーが使われています。

五代富文 宇宙開発と原子力(4) 「原子力潜水艦ノーチラス号と商用原子力発電炉」 からの引用です。

リッコーバーが開発主導した原潜炉は基本的には現在に至るまで使われ、ノーチラス号の加圧水型核反応炉STRマーク2は正式名称をS2Wと改名され 原潜炉の原型となりました。

原潜の原子炉は当初はWHが独占していました。しかし1970年代末に、 GE社の開発した加圧水型動力炉Sシリーズが参入し、徐々に主流を占めるようになります。

そして1990年代に入ると、船体の大型化に対応できなくなったWH社製の原子炉は姿を消していきます。

第6世代の原子炉は、WH社製に代わってGE社製S6Gとなっています。


ということで、原子力空母はWH、原潜はGEという棲み分けになっているようだ。

ただしWHというのはノースロップ・グラマン傘下のウェスティングハウス・エレクトロニック・システムズを指す、ということになる。

もちろん原子炉の生産技術に大きな差があるわけではないから、98年まで同じ会社の同じ部門だったWH社にコアー技術が共有されていることは間違いない。

当然、そこは封印された上で売却されるのであろう。嫁にはやるが、あそこは見ることも触ることも許さぬ、という話だ。